【市場展望】トランプ関税発言を「ベセント期待」が圧倒！米ダウ664ドル高で日経平均4万9千円回復へ
おはようございます、つっちーさんです。
2025年11月26日（水）、週の半ばのマーケット情報をお届けします。昨日の日本市場はトランプ氏の関税発言に冷や水を浴びせられ、期待された上昇が腰折れとなりました。しかし、昨晩の米国市場はその懸念を跳ね返す強さを見せています。本日の見通しを解説します。
市場概況：日本株は関税警戒で失速、米国株は「ベセント効果」で懸念を消化
日本市場（11月25日） 🇯🇵
昨日の日本市場は、朝方の買い先行から一転、伸び悩む展開となりました。
• 日経平均株価: 終値 48,659.52円 (+33.64円, +0.07%)
• TOPIX: 終値 3,290.89 (-6.84, -0.21%)
寄り付きは、次期財務長官にスコット・ベセント氏が指名されたことを好感して上昇して始まりました。しかし、トランプ氏が自身のSNSで「メキシコとカナダに25%の関税、中国に追加で10%の関税を課す」と表明したことが伝わると、自動車株などを中心に警戒感が広がり、日経平均は上げ幅を縮小。TOPIXはマイナス圏に沈み、期待されたリバウンドは不発に終わりました。
米国市場（11月25日） 🇺🇸
一方、昨晩の米国市場は、関税発言による動揺をこなし、大幅続伸しました。
• NYダウ: 終値 47,112.45ドル (+664.18ドル, +1.43%)
• ナスダック総合: 終値 23,025.59 (+153.58, +0.67%)
• S&P 500: 終値 6,765.88 (+60.76, +0.90%)
トランプ氏の関税発言はありましたが、市場は「ベセント次期財務長官なら、過激な関税政策を経済に配慮した形に調整してくれるだろう」という期待（ベセント・プット）を優先しました。財政規律への期待から米長期金利が低下したことも追い風となり、景気敏感株を中心にNYダウは660ドルを超える大幅高となりました。
• ドル円: 1ドル = 156.07円台 （米金利低下を受け、156.9円台から円高進行）
• 日経225先物（期近）: 49,100円 （昨日の日経終値から 約440円高）
本日の日本市場予想
本日の日本市場は、昨日の関税ショックを振り払い、反発スタートとなることが予想されます。
最大の支援材料は、米国株の力強い上昇と日経平均先物の49,000円台回復です。米国市場がトランプ氏の関税発言を「交渉のカード」あるいは「制御可能」とみなして上昇したことは、日本株の投資家心理を大きく改善させます。昨日は関税懸念で売られましたが、本日は「米株高」を好感し、改めて買い直す動きが優勢となるでしょう。
寄り付きから4万9千円台を回復し、昨日の高値（48,900円付近）を超えてくる展開が見込まれます。
ただし、1ドル＝156円07銭まで円高が進んでいることと、トランプ関税の直接的なターゲットとなり得る自動車セクターへの警戒感は残ります。本日は、関税の影響を受けにくい内需株や、米金利低下の恩恵を受けるハイテク・グロース株が相場を牽引し、指数全体を押し上げる展開となりそうです。
今日の注目銘柄
• 9983 ファーストリテイリング / 9984 ソフトバンクグループ:
米国市場のリスクオン（株高）の流れを素直に反映しやすい指数寄与度の高い銘柄です。北米貿易協定（USMCA）に関連する関税の直接的な影響が相対的に薄い点も、本日は選好される理由となりそうです。
• 6758 ソニーグループ:
米長期金利の低下は、PER（株価収益率）の高いグロース株にとってプラス材料です。ハイテク株の一角として見直し買いが期待されます。
• 7203 トヨタ自動車:
「メキシコ・カナダへの25%関税」は、北米生産比率の高い同社にとって大きな懸念材料であり、昨日は上値を抑えられました。全体相場が上昇する中で、悪材料をどこまで消化して底堅さを見せられるか、相場の強弱を測る試金石となります。
本日発表の主な経済指標
• 米国: 10月 個人消費支出（PCE）デフレーター (24:00)
• 米国: 7-9月期 四半期実質GDP（改定値） (22:30)
• 米国: 新規失業保険申請件数 (22:30)
今夜発表されるPCEデフレーターはFRBが最重要視するインフレ指標であり、来月のFOMCに向けた重要な判断材料となります。
まとめ
昨日はトランプ氏のSNS投稿に振り回され、期待された上昇が不発に終わりました。しかし、米国市場の冷静な反応（大幅高）を見て、本日の東京市場は改めてリバウンドを試す展開になりそうです。先物主導で4万9千円台を回復し、関税リスクを消化しながら下値を切り上げられるかに注目です。
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